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PJ Report 2004/2
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ダイバーの健康上のトラブル |
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ダイバーの健康上のトラブル ダイバーの健康上のトラブルのうち、耳抜きのトラブルは全体の60%〜70%にも及びます。指導現場では、予定の時間内に講習を終わらせたいという気持ちが働くのはよくわかります。ですから、耳抜きがちょっとしづらいようだけれど、全く抜けていないわけではないからと講習を続けてしまう、またはお客様ご自身が耳抜き不良は感じてはいるけれど、お客様の自己判断でインストラクターに報告せず、潜水を続けてしまう方をよく見かけます。その結果、耳の障害が起きますが、皆さんがよくご存じなのはピンホールと呼ばれる鼓膜穿孔だと思います。しかし、鼓膜穿孔はほとんどの場合外来治療で治るし、最悪の場合でも日帰り手術によって簡単に治すことができます。ですがそれよりももっと深刻なトラブルは、鼓膜が破れるよりも先に内耳(正円窓、卵円窓)が破れることがあるのです。強すぎるバルサルバ動作でも起こします。これを内耳窓破裂または外リンパろうといいます(The Encyclopedia of Recreational Diving2-46、2-51参照)。この結果、緊急手術を要したり、手術をしてもめまい、難聴、耳鳴りの後遺症を残す場合もあります。重症では、水中で激しいめまいを起こしパニックに陥ったり、めまいのために嘔吐して、レギュレータがつまって溺死する危険すらあります。内耳窓破裂は、ダイビングの現場では決して珍しくない病気です。事実、当院では年間50例ほどを経験しています。しかし、一般的には大変珍しい病気で、内耳窓破裂をおこして一般の耳鼻科医を受診しても、大病院ですら「突発性難聴」と誤診されて、無駄な点滴入院をさせられてしまいます。その間に、手術すれば治る可能性がある「ゴールデンタイムの2週間」が過ぎてしまい、後遺症になるケースは後をたちません。そして、ひとたび内耳窓破裂になってしまったら、たとえ手術を受けたとしてもその後の潜水は(絶対禁止ではないが)一生望ましくないとRSTCでうたわれています。内耳窓破裂を起こした方のほとんどが、「耳抜きがしづらいけれど、なんとか抜けている」からといって潜り続けた人ばかりです。全く抜けない人は耳の激痛のために潜水を中止するので、この様なトラブルには発展しません。「抜けていても、抜けづらければやめる」という認識を持ってください。耳抜き不良は、適切な治療によってほとんど治るものです。 |
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